ハケとガラスの探し方

最近、都市部で石蹴りや古いガラスを見つける人がしばしば現れて、とても嬉しい限り。
初期のボトルディガーさんたちの奮闘と、昔のガラスのあり得ない色合いや雰囲気から、「あんなもん本当にあるの?」とついついイメージが先行してしまいがちだけど、実際にはわりと最近まで、ほとんどの家庭でガラスや陶器を自宅で処理するしかなかった(ここテストに出ますよ!)んだよね。
なので、少し広い庭のある家なら敷地のどこかに埋めていたに違いないのだ。
これが少し田舎の方になると、複数の家庭で一つ所にまとめて埋めたり、集落で場所を決めて捨てていたりしていたんだよね(いわゆる大ハケ)。

つまり、都市部なら古い家のあった場所は全て少しずつならガラスの出る可能性があるということ。
ただし、大ハケなどを期待するのは難しい。そして大ハケを探すならどうしても田舎の方が有利になるだろう。
では、そういったハケ(かつてのガラスの捨て場)を探すコツはあるのだろうか?ざっくりとだが、ある。

自分がその家や集落の住人だったとしたら、処理できないゴミをどこに埋める・捨てるか?を良く想像する事。

ここで、以前話した、「世界の解像度」がとても重要になってくる。
例えば都会の空き地だったら、おそらく玄関や大通りに近い側には捨てないだろう。では玄関はどちら側なのか?陶片やガラス片が分かりやすく導入として集中して落ちていればいいけど、満遍なく散らばっている場合ももちろんある。ここで、昔の家の形や玄関の場所などを想定できるとだいぶ捗る。

地域によっては、「氏神様の後ろ」をゴミ捨て場にしていたり、不浄なものを全て水回りと同じ方向に埋めたり、とかね。

で、田舎の方でガラスを探す場合は、やっぱり中規模や大規模な大ハケを探して掘るのが醍醐味になって来るだろう。でもこれは、実は絞り込みがそう難しくはなくなってきている。
Googleマップなどのお陰なんだよね。慣れてくると「この辺に捨て場があったと思うんだよなぁ・・・」みたいに、次第に場所が絞れてくる。
あとは実地で探してみるのが一番。「そんなところに?」ってなるかもしれないけど、本来は隠したいものだったはずだから、「そんなところに」ある事も多いんだよね。
現在掘っている「ガレ場のハケ」もそう。周囲にしばしば古いガラスは落ちていたけれど、大岩でゴロゴロと埋め立てられているガレ場に、繊細なガラスがあんなにも眠っているなんて自分だって想像してなかった。「ガラスが出るんじゃないかな?」と目星をつけて掘ってはみたけれど、最初は「無いと確信出来ればそれで良し」くらいの気持ちで掘り始めていたからね。
動画でも言っているけれど、「無いかもしれない」ではなく「あるかもしれない」と思って探し続ける事こそが、一番大事なのかもしれない。

では、また!

スタンプインキ瓶の見分け方

今回は、知らないと「変わったインキ瓶」と思ったままになってしまいがちな、「スタンプインキ瓶」について。
まず初めに、「スタンプインキ」についてだけど、これはその名の通り、スタンプの朱肉用のインキの瓶だ。普通のインキ瓶との用途の違いからくるデザインの違いが、スタンプインキ瓶の特徴として現れている。
まず、こちらは透明な普通のインキ瓶。

透明なコルク栓タイプ

次に、先日も記事にしたけど、月猫のスタンプインキ瓶を。

違いが分かるかな?

次に、この二つを並べてみる。

おわかりいただけただろうか?

スタンプインキ瓶の最大の特徴は、

直径のわりに背が高い

ということ。おそらく、普通のインキ瓶は直接ペン先をちょんちょんとつけても良い様に背が低い一方、スポイトで一定量のインキを吸い上げて朱肉に垂らすスタンプインキの用途では、スポイトの高さや吸出し量の確保で背を高くする必要があった為と思われる。
これを念頭に置いておけば、初めてスタンプインキ瓶が出てきた時も、「背の高い変なインキ瓶」ではなく「おそらくスタンプインキ瓶」という分類ができる。
古い瓶の世界はまだまだ分からない事ばかりだけれど、それだけに出てきた瓶が何か、ざっくりとでも分類する知識があると調べやすくなっていく。
本当に小さなポイントだけど、参考までに。

では、また!

ハケと瓶はどこにある?

今日は、誰もが疑問に思っている、『ハケや瓶はどこにあるの?』という話。

分かりやすいものはこんな感じ。

1.海からのアプローチ

比較的感覚を掴みやすいのは、「幾つか昔のガラスを拾ってみる事」かな。では、これはどこなら可能だろうか?海辺なら、最初は実績の上がっているビーチをネットで調べるか、自分で歩いてみるのが一番いいかもしれない。
何度か通っていると、昔のガラスを欠片から拾えるようになり、少しずつ完品に近づいて行って、やがてはガラスの気配が濃い場所も分かるようになってくるよ。

2.山でのアプローチ

動画でも話したけれど、首都圏でなければ可能性は大いにある。何しろ、30~40年前までは、ガラスや瀬戸物のゴミの処理は各家庭に放任され、自治体は回収していなかったから、裏山や竹林に捨てて埋めることが大半で、誰かの記憶をたどってそんな場所を掘ってみると、思わぬお宝が沢山出てくる可能性がある。自分の実家なり、または友達や親戚に話して、そんな場所を掘ってみるといいかもしれない。
旧家と縁のある方は、古い納屋や土蔵を探ってみるのもいいかもしれないね。

3.川や干潟でのアプローチ

リバーコーミングと言われる、浅い川を調べてみる方法や、大きめの街から遠浅の干潟が広がっているような場所もねらい目。タイムカプセルのように、古い瓶が眠り続けている事が多い。特に、台風が去った後などはねらい目かも。

ハケの特徴として・・・

これは私が実際に一緒に掘る人、ハケを探す人に話しているコツの一つなのだけれど、ハケは本来「ゴミ捨て場」だったことを念頭に置いて考えることが大事。
例えば、ハケを探しに古い集落に来たとして、まず、『自分がその土地の所有者だったら、どこにゴミを埋めるか?』を想像してみるといいかもしれない。
私が動画で言っている『怪しい場所』とは、これに該当し、かつ、ぽつぽつと近くに古いガラスが落ちているような場所の事。
動画にしている『ガレ場のハケ』も、そのような蓄積とアプローチで試掘に至った場所。
実際に掘ってあんな結果になったのは驚きだけれど、これだけ良い結果になったのは、想像や証拠の積み重ねがそこそこ合っていた、という事になるからだと思う。
そして、自分なりの方法論が確立していけば、その頃にはもう何度か良いガラスを掘り出しているはず。
最初は『本当にガラスなんて埋まってるの?』と思うかもしれないが、見えないだけでそれは至る所にある。まずは積み重ね。きっと、あなたにしか掘り出せないガラスがあるはずで、そのガラスは今もどこかでひっそりとその日を待っているはず。
良きディギングを!

では、また。