古いガラスの記憶#6 ロイドインキ瓶

古ガラスやボトルディギングの中でも、とりわけ幅広く魅力のあるカテゴリーと思われるインキ瓶。この「古いガラスの記憶」でのインキ瓶第一回は、「ロイドインキ瓶」とすることにしました。

側面?より。
正面より。

ロイドインキは検索したところ、色合いがやや多様で、このように濃い物から、とても薄いものまでさまざま存在しているようです。透明のもの、サイズ違いのもの(これより小さい)もあるようです。いずれ手に入れたいものですね。

上面より。オシャレなエンボスの柄と気泡、濃い色が表情豊か。
底面エンボスを横から。

底面には英語表記の「LLOYD INK」、日本語表記の「ロイドインキ」とバイリンガルに表記されています。情報も少ないんですよね。

底面を上から、気泡が良く分かる。

このロイドインキ、会社含めて年代が良く分かりません。戦前、戦中にはかかっているようですが、現在調べて分かっているのは、シールの下に「鈴木インキ」と表記されているものと「ロイドインキ」と表記されていたものがあったようです。で、鈴木インキには普通の丸いインク瓶もあり、製造元は「東京市 神田区」とあるのです。東京市が都に変わったのは1943年の事ですから、それ以前になりますね。一方で、インク消しなども販売していた「ロイド産業株式会社」はかつて長野に工場があったらしいのですが、現在は消滅しており、情報も全くありません。

化石のように残されたのは、この特徴的なデザインのものを含む幾つかのインク瓶です。記録に欠かせないインクの瓶を扱う会社の情報がほとんど残っていない、というのはなかなか皮肉な話で、一日に何度か視界に入るこのインキ瓶は「まあいいじゃないか、そんな昔の事はもう忘れたよ」と、まるで多くを語らないながらも微笑する中年の男性のような、そんな雰囲気を漂わせつつ沈黙している瓶なのです。

コバルト

投稿者: コバルト

とある南の国で、今はガラスを探しています。海や山で獲物を追ったり、ビーチコーミングしたり、何か作ったりしてます。

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