マイPCの修理、完了!

昨年の暮れあたりからPCの不具合が続き、マザーボードを買ったりグラボを買ったりしていたんだけど、これらは全て見当はずれで、結局のところ問題はPC電源だったようだ。

フルタワー型の一番頼りになる相棒だ。名前つけて擬人化して可愛がってるのは内緒。

症状は、「マザーボードに00表示が出て起動しなくなる」というもの。マザーボードの故障を疑い、次にグラフィックボードの故障を疑い、最後にやっとPC電源の問題だと気付く、という、なんとも未熟な経緯をたどっている。
もともと、このPCは当初は「クーラーマスター V750 Semi-Modular Rs750」を積んでいたが、容量不足か初期不良か、一年未満で「 Silverstone SST-ST1000-G ATX 1000W 」に交換する事となった経緯がある。
これは急ぎだったこともあり、ある有名なPCショップに見立てと交換を丸投げしたのだが、個人的には少しだけモヤモヤしたものが残っていた。1000Wへのアップデートは良かったものの、個人的には電源スイッチのないPC電源はあまり好みではなかったからだ。

・・・で、それから約三年。不具合が発生し始め、紆余曲折を経てついに電源の交換に至った。当初はてっとり早く済ますために同じ電源がメルカリに安く出ていたので買う事にしたが、到着してみると何と中身が750Wの別の電源で、これは返品ののちキャンセル。
面白い事に、そんなタイミングで「SilverStone SST-ST1000-PT」がほぼ同じ価格で出品されている。中古品だが稼働時間は300時間程度との事で全く問題もない。というわけでポチった。

そのままでいい、と言ったので配送シール直貼り。豪快である。

ついでに、上部のケースファンも脆弱だからポチっておく。

これね!

面白い事に、電源を購入した夜からPCの調子は眼に見えて悪くなった。機械に関する運は良い方なので、今回も電源を買うまで無理していたのかもしれないな、と何となく思う。そして、電源が配送されてくる予定の朝、PCは全く起動せず、00表示がされるだけになってしまった。
「午前中、デスクワーク無理やなあ・・・」と思っていたら、「こんにちは~!」の声。電源が届いたのだ。これは交換しないわけにはいかない。

ゴールドの配線状況。

折角だからと動画撮りつつ、掃除しながら交換作業をしていく。ファンを交換し、スペーサーを付け直し、電源を外して配線し直して固定する。
配線ミスがないか何度も確認してコードをつなぎ、スイッチを入れてみると・・・!

ファンは常時点灯式っぽい。

無事に起動!

電源とケースファンの交換、無事完了!である。
なぜか起動もスピードが増し、パワフルさを感じる。立ち上がりも早いようだ。
何より、ここ半年ほど続いた「電源を落としたら次は起動しないんじゃないか?」という恐怖感から解放されるのはありがたい!
こうして、大事な相棒は無事にアップデートでき、作業環境はしばらく安定したものになった。

では、また。

トレジャーハンターは嵐の海へ

ガレ場のハケは大潮と雨でおそらく水没しているはずだけど、そんな日の夜中、午前三時に波浪警報が鳴り響いた。既に風の音はごうごうと雨戸の向こうから伝わってきている。天気予報は晴れだけれど、ディギングは無理だ。明日はビーチコーミングかな?
そんな事を考えつつ、眠りについた。

晴れたけどね・・・

そして翌朝。やっぱりガレ場のハケに行ってみると水没している。ポンプを設置しようにも、強風と波浪で波の花が咲くほどで、バッテリーにも波がかかりそうで断念。しかし、強力な南風は沖の様々なものを引き寄せてくれる。

「これはビーチコーミングかな?」

強風と波浪。しかし波も風も心地よい。

決めれば、あとは早い。早速今のうちにあちこち探索する事にした。
そして、幾つかの漂着スポットを回る事に。この日は四か所のビーチを訪れ、うち二か所で大変なものを手に入れた。
一か所目のビーチでは口の狭いタイプの薬瓶と陶器の茶碗
二か所目、三か所目は何も無し。
四か所目ではなんと日本製のガラスの浮き球と、謎の陶製瓶。そしてゴバンノアシやアカウミガメの死骸を確認する事になった。

このうち、まず陶器の正体が判明したのだけれど、これが意外なお宝だった。

底面の文字。これが決定的だった。

江戸後期、文化年間の古伊万里の蕎麦猪口だった。

200年以上前。大したものが無傷で拾えた形になる。

さらに、四か所目のビーチでは・・・

洗浄後のもの。

北海道小樽、川口硝子製の浮き球である。

以前礼文島の方とトレードした浮き球とよく似ていたが、それもそのはず。何と北海道は小樽の「川口硝子」の浮き球だ。日本製である。川口硝子の名義は、送っていただいた資料によると昭和14年(1939年)で終わっていることから、この浮き球は何と少なく見積もっても80年以上前のものだ。

風や潮などの条件がとても良かったのだろう。今まで拾った浮き球は韓国製の特徴的な歪みのあるもので、この地域では日本製などまず拾えないだろうと思っていたのだから。

他には、こんな謎の陶製瓶も。

あまり安物には見えない

この陶製の壺?瓶?に関しては、まだ何もわからない。果たして何なのだろうか?

さらに探索を続けると、80センチ近い体長のアカウミガメの漂着死体を見つけた。いわゆるストランディングである。
大潮で流されかねない場所だったので、周囲に相当深く杭を打って流されないようにし、その後、Twitterで詳しい方に聞いて、しかるべき機関に座標情報と共に連絡した。

以下、少し閲覧注意!

これで大丈夫だろう。

あとはひたすら長ーい道を歩く。既に日は傾きかけている。

急がないと日が暮れる。

こうして、ガレ場のハケは水没していたものの、ビーチコーミングとしてはおそらく二度とない、そして忘れられない探索の一日となった。

おそらく、波と風と潮が全て合致して、海岸に貴重な多くを打ち上げたのだろう。こんな日もあるんだね。

では、また!

リンクについて#1 「拾うたんじゃけぇ!」さん追加しました。

ちょっと後手になってしまいましたが、リンクに「拾うたんじゃけぇ!」さんが追加されています。
ここは「拾い人」さんの趣味三昧・かつデータ沢山という大変に内容の濃いブログです。
ディギングやビーチコーミングをしていて、「はて、このガラスなんだっけ?」とあれやこれや検索すると、ほぼ高確率で行き当たってしまう、データ量も半端ないブログなのです。
しばしばYouTubeなどで「どうやって瓶の種類を判別しているのですか?」と聞かれることがありますが、拾い人さんのブログにものすごく助けられて、頭にデータを蓄積させてもらって今に至っている感じですね。
見ていただくと分かりますが、もう蒐集量が半端ない!私のブログや動画の好きな皆さんなら、ぶっちゃけ私のブログより楽しめると思います。

ちなみに、拾い人さんはタイミングのいい事に、

6月5日(水)~7月15日(月)まで、広島県福山市西部市民センター内、松永図書館にて図書館の企画展示「ボトルディギング」と題した展示を行っているそうです (※休館日は6月18日(火)との事)。

都合のつきそうな方はぜひ貴重なガラスを見に行ってみてはいかがでしょうか?

では、また。

雨と僥倖

三日ほどかけて「ガレ場のハケ」の水をくみ出したものの、やはり梅雨時なので再び雨。深夜からの激しい雨にはどうしようもないものの、幾つかの用事をこなしつつ、探索・・・とまでは言えないかもしれないが、あちこちを見聞してきた。

山はガスでけぶっている。

最初は不動産屋さんに用事があり、以前使用した契約書をアップデートした形になる処理を終えて、山間の未踏地へと向かった。

またもやダムである。

とあるフィルダムに寄り道し、雨脚が弱まったのと紫陽花の花がいい感じに咲いていたこともあり、カメラを回しつつあちこち探索してみる。
見頃に咲いた雨の中の紫陽花や、錦鯉、野鯉の群れ、大きなモクズガニが岸辺を移動していたり、なんとタイコウチがダムの放水路の躯体の上を歩いているのを見ることができた。
確か、小学校低学年の頃の春の田んぼで捕まえたのが最後だから、本当に何年ぶりの再会になるだろう?
どういうわけかコンクリートの上を歩いていたのはちょっと不思議な気もするが、激しい雨で水たまりと化していたので、わりかし自由なのかもしれない。・・・そういえば、ミズカマキリもずいぶん見ていないなぁ。
この辺りは動画にも撮ったので(ただしGoProだから拡大は出来なくて視認が難しいかもしれないけれど)いずれ編集してアップすると思う。

その後はとんでもない事故を目撃しつつ帰途に就き、とある市街地に差し掛かったところで、わりと日数に余裕のある閉店セールをしていたリサイクルショップが目に入った。
収納にはいつも困っているからなぁ・・・などと思いつつ、だいぶがらんとした店に入り、一通り見て回ると・・・これは!

めちゃくちゃお買い得なのでは!?

足りないガラスの棚板は、これは良くある店舗用什器の備品だから買い足せばいい。照明付きでガラスの棚で・・・そう!常々頭を悩ませているガラスのコレクションの収納とディスプレイ問題をかなりすっきりしてくれそうだ。
店員さんに頼んでスケールを借り、二種類の棚の寸法を暗記すると、どう考えても「買い」な値段とともに、頭に叩き込み、店を出る。
いやもう、たぶんこれ買うだろうけれど(笑)。

そして最後は、だいぶ日も落ちかけていたけど、我がガレ場のハケの様子見。ついでに、低気圧による高潮もあるから、何かないかと周囲を見回しに行ったが、

ガレ場のハケはまた完全に水没していた・・・

いやいいんだよ。ポンプ回せばいいだけだから。うん、決して悔しがってなんか無いぞ!徒労感なんか感じてないからな!

そんな事を考えつつ、足元の土の中にキラキラするものを拾うと、これは!

おそらくバスニッキの欠片だろう

ここ二日の間に、ニッキ水の「福田屋ねじり」の割れたものと、この「バス型ニッキ水」のかけら。
うん、天候が安定した後のディギングがとても楽しみだ。きっと引き寄せてくれる・・・はず!

そんなこんなの雨の一日でした。
なお、今日不動産屋さんに行った件は、おそらくコンテンツが増える何かに繋がっていくと思います。

では、また!

ガラスの価値は?

本来、今日は古いガラスから、時間のある時にちょっと思索の入り口になる幾つかのテーマについて書こうかと思っていたのだけれど、よくある質問について考えをまとめてしまおうという事になった。

さすがにこれとかはタダではないだろうけど、そもそも手放す気はないしね・・・。

YouTubeでしばしば来る質問に、「お金にして価値は幾らなんですか?」というものがある。正直な話、実は自分でも全然わからないし、答えようがない。
すごく頑張って答えると、「基本的にはゼロ円。価値無し、ゴミと同じ」である。
その一方で、「これが欲しかったんです!」という人をガラス一つ一つについて丁寧に探して売却したとしたら・・・いや、やっぱりどうしても無粋な想像で、途端に味気なくなってしまうね。

私たちの日常は、資本と権威がまず一番有効とされる構造の社会の中で展開している。ついやってしまいがちな過ちだけれども、金銭的な価値を無理やり設定して、資本の価値観で古いガラスの価値を決めれば、それはもう趣味ではなくなってしまうし、希少さに権威主義的なものを持ち込んでしまっても、それもまた無粋で、趣味とは違ったものに変質してしまいかねない。

趣味とは何だろうか?

人によってその答えは違うし、楽しみ方も違っていい。ただ、少なくとも私は、お金の価値観や権威の価値観からも離れた位置で、ただガラスを見て満足していたい、というのが正直なところ。

だから価値は無く、また無限の価値でもあるのかもしれない。

先ほど述べた、日常を動かしている価値観・・・資本と権威だけでは、どうにも人は幸せになれると限らないようで、私なんかはその傾向がとても強い。
そんな私の心の中に広がる、星のない夜空のような空間を、なぜかこういった古いガラスがキラキラと満たしてくれる気がする。そして、それは少なくともお金では成しえなかったことだから、やっぱりお金に換算するのは何か違うのだろう。

そんなわけで、ガラスの価値や値段は、当の私にも答えようが無かったりする。ごめんね!

一応、今後ダブついてしまったコレクションに関しては、おそらくヤフオクに出すこともあるだろうけれど、基本的には1円でスタートしようと思ってる。好きな人が好きな値段をつける、という意味では、これほど公平な方法も無いものね。
そして、出来る限りはそんな事さえせずにトレードでもしようかな?というのが正直なところ。
それこそが趣味人じゃないかなと思う。

では、また。

水没、だから洗おう

先日の四日連続の雨は当たり前のようにガレ場のハケを水没させてしまった。
バッテリーが空になるまでポンプアップして、三日はかかりそう。で、今日は二日目なのだが・・・。

水没していますねぇ・・・

うん、掘るのは無理である。

というわけで、動画を撮りつつせっせと浸け置きの瓶やその他を洗いまくったよ!

実は画像が存在しない瓶が一つ紛れてますよ~。
夕方なので茶瓶の表情がうまく映らない・・・

明日も間違いなくポンプアップしないとダメだし、間に合わないようならきっと明日もガラス洗いだね。でも、そうこうしている間に次の雨の気配が・・・。
とりあえず、今後はもう、掘りにならない日でも雨が降った後は必ず排水しないとまずい状態になりそう。気を付けて作業しても、一日てドロまみれになってしまう。
もっとも、掘っている私自身は、既に博物館クラスの瓶が出たりして、もうそんな状態になっても構わないで掘り続けるだろうけれども。

大きめの瓶、拡大。
小さなものを横から。

そして、瓶もこうして洗わないと次に進まない。せっかくだから洗って洗って・・・次はコレクションの棚を造らないとといけないかもしれない。
単純に木を切って組むだけでなく、アクリル板やガラス板を使用して、落下防止と映えるディスプレイの両立・・・なんて考えたら、もうきりがないのだけれど。
しかし、ガラスの映える家具は現状、特に存在していないので、一度きっちり詰めてみるのも悪くない気がする。

後は主なものを。

ガラスのランプ。磨くとウィル・スミスに似た魔神が、「良いディギングしてる?」と聞いてくる。
先日動画で説明した、茶筋の綺麗な瓶。当時はどんな受け止め方をされたかな?
四角いインク瓶。柔らかなアクア色だねぇ。
これは醤油さし。10か月かかって綺麗になった。

こうしてみると、やっぱり洗浄を進めていくのも大事だね。・・・と、家の周囲の洗浄待ちを眺める。

では、また!

ハケと瓶はどこにある?

今日は、誰もが疑問に思っている、『ハケや瓶はどこにあるの?』という話。

分かりやすいものはこんな感じ。

1.海からのアプローチ

比較的感覚を掴みやすいのは、「幾つか昔のガラスを拾ってみる事」かな。では、これはどこなら可能だろうか?海辺なら、最初は実績の上がっているビーチをネットで調べるか、自分で歩いてみるのが一番いいかもしれない。
何度か通っていると、昔のガラスを欠片から拾えるようになり、少しずつ完品に近づいて行って、やがてはガラスの気配が濃い場所も分かるようになってくるよ。

2.山でのアプローチ

動画でも話したけれど、首都圏でなければ可能性は大いにある。何しろ、30~40年前までは、ガラスや瀬戸物のゴミの処理は各家庭に放任され、自治体は回収していなかったから、裏山や竹林に捨てて埋めることが大半で、誰かの記憶をたどってそんな場所を掘ってみると、思わぬお宝が沢山出てくる可能性がある。自分の実家なり、または友達や親戚に話して、そんな場所を掘ってみるといいかもしれない。
旧家と縁のある方は、古い納屋や土蔵を探ってみるのもいいかもしれないね。

3.川や干潟でのアプローチ

リバーコーミングと言われる、浅い川を調べてみる方法や、大きめの街から遠浅の干潟が広がっているような場所もねらい目。タイムカプセルのように、古い瓶が眠り続けている事が多い。特に、台風が去った後などはねらい目かも。

ハケの特徴として・・・

これは私が実際に一緒に掘る人、ハケを探す人に話しているコツの一つなのだけれど、ハケは本来「ゴミ捨て場」だったことを念頭に置いて考えることが大事。
例えば、ハケを探しに古い集落に来たとして、まず、『自分がその土地の所有者だったら、どこにゴミを埋めるか?』を想像してみるといいかもしれない。
私が動画で言っている『怪しい場所』とは、これに該当し、かつ、ぽつぽつと近くに古いガラスが落ちているような場所の事。
動画にしている『ガレ場のハケ』も、そのような蓄積とアプローチで試掘に至った場所。
実際に掘ってあんな結果になったのは驚きだけれど、これだけ良い結果になったのは、想像や証拠の積み重ねがそこそこ合っていた、という事になるからだと思う。
そして、自分なりの方法論が確立していけば、その頃にはもう何度か良いガラスを掘り出しているはず。
最初は『本当にガラスなんて埋まってるの?』と思うかもしれないが、見えないだけでそれは至る所にある。まずは積み重ね。きっと、あなたにしか掘り出せないガラスがあるはずで、そのガラスは今もどこかでひっそりとその日を待っているはず。
良きディギングを!

では、また。

古いガラスの記憶#11 マツ染料の瓶(小瓶含む)

マツ染料。染料瓶では名の知られた人気の瓶だが・・・

今回は「マツ染料」の瓶について。画像の通り松の木のエンボスと「料染ツマ」のエンボスが印象的で人気のこの瓶なのだが、実はあまり知られていない情報がある。

まず、これがみんな大好き、マツ染料

さてと、上掲の画像ををよく見たうえで、次の画像を見て欲しい。

おわかりいただけただろうか?

ここで、ある程度古い瓶に詳しい人は、「あれっ?」ってなるはず。

掘り出した後に検索して分かった事実だけれど、なんと、マツ染料にはほとんど現存していない小瓶が存在していたのだ。以下、比較画像。

ガラスの色の違いは個体差が大きいので除外するとして、微妙な大きさの小瓶だ。

内容量は通常の瓶の半分より多く、正直、微妙なサイズの気がする。

斜め上方より。

おそらく昔の人の感覚でも、この大きさであれば「大は小を兼ねる」に行き当たると思う。私もそうする。そのせいか、この「マツ染料」の小瓶は、ネットでも画像がほとんど無いレアな物となってしまっている。
掘り出した時は「おお、マツ染料だ!」と思ったものの、どうも何かが自分の記憶しているマツ染料と違う。で、比べてみたら明らかに大きさが違い、色々と調べてみたらほとんど画像の無い珍しいもののようだ。
理由はやっぱり、サイズが微妙だったせいとしか思えない。
しかし、瓶のコレクターとしては話が違ってくる。そういう物こそ価値があり、欲しくなり、眺めてみたくなるわけで、小瓶だと確定した時はとても嬉しかったものだ。いやむしろ、マツ染料に小瓶があった事実にびっくりしたほうが割合は大きかったけれども。

通常サイズのエンボス。
小瓶のエンボス。

なかなか精密なマツ染料のエンボスだが、小瓶の方はだいぶ簡略化されている気がする。しかし、それでもトレードマークはきっちりエンボスされているため、むしろその部分に可愛らしささえ感じる。
こうして、意識もしていなかった数少ない瓶の一つがまた手元に来て、マツ染料は無事に揃う事となった(と思う)。瓶の世界の奥深さと自分の知識不足を感じる出来事でもあったが、揃ってしまえば全てよし、である。

おまけ

小瓶は相当銀化が進んでいる。

では、また!

古いガラスの記憶#10 無名の佃煮瓶

口の部分は手作業?今回はこの瓶について。

以前、この動画の中でも紹介しましたけれど・・・

現在持っている佃煮瓶の中で、一番気に入っている瓶について。

滑らかでありながらしわが見え、ワンポイントのような気泡に、斜めの口部分と、実に表情豊か。

少し楕円めいた佃煮瓶から、円筒形のもの、「今日もまた」みたいなエンボス入りのものと、佃煮瓶には本当に様々な種類があるのだけれど、今のところ一番気に入っているのはこの佃煮瓶である。
ではなぜ気に入っているのか?
実は「気に入っている理由が分からないから」気に入っているのだ。人は死ぬその瞬間まで、結局のところ自分がどんな人間かわからず、また、ある程度の歳を生きてこないと、「自分はこういう人間である」と、一言で表現するのは意外と難しい事で、この瓶は私の中にある「まだ言葉にできないけど魅力を感じる何か」を形にしてくれているものの一つ、としか言いようがない。
最大公約数的に言えば「とても個性的」になってしまうが、この表現ではとても寂しい。なので、ちょっと長くなるがこの瓶に感じる魅力を並べてみると・・・。

斜め上より。平らでなく斜めになった口が良く分かる。今なら不良品だろう。

深いグリーンに、当時の技術がまだ未熟であったため、強度を出す為に分厚いガラスで、ガラスの瓶と塊の中間のような重厚さがある(実際重い)。
滑らかな表面だが、光に透かすとガラスのしわが浮かび、降り始めた夕立の時間を止めたような大粒の気泡がぽつりぽつり。または、海から浮かぶ泡か?
斜めになった口は現在なら商品になりようもないレベルで弾かれるだろうに、そうではなかった大らかさ。
そして、栓を覆う紙か布を縛ったであろうくびれと、その下の豊かなふくらみ、そこからシュッと落ちる絞りで立ち姿は凜とさえしている。
茶入れを感じるデザインでさえある。

・・・ね?長すぎるでしょ?きっとこんな時の為に「百聞は一見に如かず」という諺があるんだなぁと、改めて感心したりね。
で、この瓶自体は、「まあいいじゃん、ただの佃煮瓶だったんだ。飾りたいなら飾っとけよ」くらいの、これまた多くを語らない瓶だと思う。

光にかざすと、また新たな魅力に気付く。奥深い。

いつか、この瓶の良さを一言で表現できるようになればいいなぁとしばしば思う。その頃には「コバルト」ではなく「古い佃煮瓶」と名乗っているかもしれない。それはそれで面白そうだけれども。
何か新しい知識や気付く事、自分の成長を実感できることがあっても、ふと、棚にある色濃いこの瓶を見ると、やはり言葉が浮かばず、「ああ、まだまだだなぁ」と思わせてくれる。そんな魅力のある瓶なのです。

では、また!

ボトルディギングで気を付けている事

何気なく動画を投稿したら大変な話題になりつつあるようで、さてそうなると気をつけなくてはならないのが、必ず問題を起こす人が出てくる点。なので、一番最初に「何をしてはいけないか?」「何をすべきか?」あくまでも私が気を付けている事をですが、書いておこうと思います。

不法侵入、ダメ、絶対!

当たり前だけど、勝手に人様の土地に入るのは本来不法侵入ですし、例えば廃屋の内部に入って何か物色して持ってくるのは泥棒と変わりありません。なので、建造物内への侵入はダメに決まってますし、敷地への不法侵入も同じくダメです。完全に山野と一体化した荒れ果てた土地で、どこまでが敷地なのか全くわからない、といった状態でグレーでしょうか。
なので、私の場合は地権者を探してコンタクトを取りますし、地権者の手掛かりが全くない時は、その地域の区長さんに挨拶したり、近隣を一通り回ります。これができなければ通報されたら言い逃れも何もできませんし、掘っている本人も落ち着かないでしょう。
ハケを見つけたら、まずそれが私有地なのか公共の場所なのかを確認し、私有地なら必ず誰かに許可を取る前提で話を進め、無理なら潔く諦めるべきでしょう。

基本的には「ゴミの片付け」だよ?

そして、これも私のやり方ですが、「ゴミを拾う、草を刈る、片付ける」などの作業を必ずセットで行うようにしています。基本的には「ゴミの片付けしながら好きなものは持ち帰る」というスタンスが一番良いからです。
これは私がいつも心がけている事ですが、ガラスの破片や燃えるごみを、最初に袋詰めして、それから作業するようにしています。そして、長期的に管理できる場所ならともかく、そうでないなら毎回ゴミはきっちりと持って帰り、処分に出すと良いでしょう。実はこれ、きっちりやると良いものが出てきやすくなるという不思議な効果もあります。きっと瓶の神様に気に入られる行動だからだと思うのですが、マナーを守っていれば初見の人でも邪険にしないでしょうし、印象も全く違います。片付けや掃除をきっちり行っていれば、新しいハケを教えてもらえることだってあります。「掘る前より綺麗に」を心がけましょう。

危ない場所には近づかない・入らない

足場の不安定な場所、落ちそうな場所はまず論外です。そもそも掘れません。海の近くであれば溺れそうな場所、クラゲやエイなどにも注意しましょう。
山は夏場は下見程度にして、冬に掘った方が良いです。夏場はダニ、マムシ、スズメバチ、熊、ムカデにヒルに様々な虫など、とにかく不快で危ないですし、下草も多くて見落としやすいため、ろくなことが無いからです。そして、出来る限り単独行動はしない方が良いでしょう。
また、人里離れた場所は、時に危険な人間がいる可能性もあるので、不審な車両などには気をつけましょう。密漁者や不法投棄者に出くわすこともあり得ますからね。

お金の話をしない

しばしばディギング中に、「それは幾らの価値があるのか?」と聞かれた場合の事です。ここで具体的な金額の話などをしてしまうと「売るために掘る=いかがわしい人」とイメージを持たれることが多いため、ディギングを断られたりするケースも出るでしょう(実際は不確定要素も多く重労働なので、仕事としてはお話になりませんけれども)。「好きな人はすごい値段をつける物もあるけど、基本的にはゴミ。でも自分は飾りたい。資料のない瓶を探したい・調べたい」といった明確な説明ができるようにしておくといいかもしれません。

趣味に別の価値観を持ち込まない

これはどういうことかと言うと、「金額でいくらのものか?」とか「レア度にこだわり過ぎる」的な価値観はろくなことにならないよ?という事です。無粋ですし、それらは趣味とは相性の悪い考え方です。金額より、自分の心で価値を決め、表面的なレア度より、何が好きか?を尊重し合った方が有益だという事です。中途半端なオジサンに多いのですが、「これは値段が高いから価値がある」とか、「レアな物を持っているからオレ様すごい」みたいな価値観は、ぶっちゃけかっこ悪いですし、そういうのは仕事や資格の勉強でやって、どうぞ!という話になります。小さな子供が拾ってきた貝殻やドングリを「いい宝物拾ったね!」と言ってやれる価値観(実際、同じだと思ってます)、互いの「好き」を尊重できる価値観が、一番趣味の有益な所だと思うからです。

挨拶ははっきり丁寧に

瓶を掘ったりあちこち調査している人なんて、はた目にはそれなりに不審人物に見えることがあります。なので、誰かと会ったらとにかくちゃんと挨拶をすることが大事です。夢中になっているとついつい忘れてしまいますが、周りの人々はちゃんとその人の「人となり」を見ています。「不快だ」と思ったら、誰だってその人を遠ざけたくなるに決まっています。少なくとも「変わり者だけど悪い人じゃないんだろう」と思われる程度には、挨拶等きっちりするべきだと思っています。

誰もいない場所は存在しない。マナーを大事に

山の奥や、誰もいない海辺。実は、気付かないだけでしばしば見られています。特に海辺は、年配の漁師さんやおばちゃんなどが、密漁者かそうでないか?といった視点からもこっそり見ていますし、山奥は地主さんや養蜂家さんやハンターが巡回しています。皆さん、不法投棄や侵入者にちゃんと目を光らせているのです。
以前、あるハケで、「マナー大事」とか言いながら実は毎回ほぼ掘りっぱなしにしていたディガーが地元の方にものすごく怒られた事があったり、同じ場所でもきっちり片付けていた人は「今日も良いものが出るといいね!」と世間話をまじえてニコニコと対応されたりと、「嘘が通じない世界」なのだと感心した事があります。人や動物の気配に割と敏感な私でさえ「前から見ていたけど、ちゃんと片付けているんだねぇ。そこまでして何を探しているの?」といきなり話しかけられ、とても驚いたことがあります。
なので、自分の行動にマナーを織り込んでしまった方が全てにおいて有益ですし、良い物もなぜか出やすくなってきます。

場所の情報の取り扱いに注意!

今はネット全盛の時代ですが、だからこそ注意しなくてはなりません。場所の情報が洩れると場が荒れるだけでなく、その地域の人々にも大きな迷惑をかける結果となります。まず、出せる情報はせいぜい県くらいまでですが、それも避けた方が無難です。
ネットではしばしば場所について鎌をかけてきたり、具体的な地名を挙げてきたり、「許可は取ったのですか?」みたいな質問がなされることがあります。これらは全て「リアクションの取りようがない」と答えるか、スルーするしか無さそうです。許可について具体的に答えると、「そこが私有地か否か、海か山か川か?」が絞れてしまう危険をはらんでいるからです。
さらに、海に近い採取場所の場合は特に気を使った方がいいでしょう。海岸線という言葉があるように、海岸は広大に見えて線に過ぎず、辿ればいずれ目的地が見つかりますし、釣り、地質、植生、地形クラスタの人などは、一枚の写真の岩の質や植物、太陽と背後の陸地の角度とかで容易に場所を割り出してしまいます。これらの情報に丁寧に「何々県の何々地域です」みたいな情報を発信するのはとても危険な事です。この辺りが分からないと、ネットで無防備に地域を絞り込める情報を発してしまい、他の人にハケを見つけられて掘られてしまう、人がたくさん来て出入り禁止にされてしまうなど、マイナス要因にしかなりません。

・・・と、ざっとこんなところでしょうか。これらはあくまで「私が気にして実行している事」ですが、参考になれば幸いです。
いかなるコンテンツや趣味も、マナーが無ければただの無法・違法行為として忌避されてしまいます。そうならないように、長く楽しみたいものですね。

では、また。